臨床心理学には、「犯人さがし」や「原因さがし」に心や時間を奪われるよりも、「今ここから、問題改善のために、何かできることを探しましょう」という考え方があります。例えば、子供が迷子になった時、「親が目を離していたのか?」「人混みだった」「ここは通路が複雑だ」などと、あれこれ議論するよりも、まず手分けして子供を探します。しかし、人は自分に火の粉が降りかかてくると「我を見失い、感情的になって、犯人捜しに躍起になりがちです」カウンセリングは、「相手」が悪い・「他人」が悪い・「世の中」が悪い、と感情の渦に巻き込まれてしまっている当人の背中をトントンと叩くことから始まります。「感情」と「考え方」は別だということに気づいてもらうためです。