学問と死生観

ここ最近、数名のドクターや心理職の方とお話する機会がありました。皆さん中堅どころで、経験や知識も豊富です。しかし、老いや死を迎えつつあるクランケやクライアントに対して、どう接すれば良いのか悩んでおられました。

死者供養、霊魂との付き合い、死後の世界、自殺された方の死後、などは、アカデミックな所では習ったことがなく、話題にさえならなかったとのこと。

要は、その人の「死生観」の問題ですが、明治以降、近代科学では(哲学的仏教も含め)、このあたりのテーマはタブー視されてきました。

昨今、グリーフケアも盛んに提唱されてますが、辛すぎる死別には、知識や学問ではカバーできないこともあります。

僧侶が、亡くなった人を供養する場合、その僧侶が霊魂を確信することは大前提だと思います。これは、大きなグリーフケアであり、クランケやクライアントには、その僧侶の「声」によって、心に変化が生じると私は思っています。私も少しでもそこに近づきたいと思っています。