お葬式でのサプライズ

Aさんは、すい臓ガンで余命半年の宣告を受けた60代の男性。今週、亡くなられました。明るく多趣味。サプライズ好きで、家族や友人を驚かせ楽しませることも多かったそうです。

最後のご出棺のその時です。一同が驚いたことに、司会者さんが、「故人様からのサプライズです」と、音楽好きだった彼の歌声を流し始めました。MISIAの「アイノカタチ」でした。

奥様や子供、孫、多くの参列者がすすり泣く中、歌が終わり、最後に彼の言葉「皆さんありがとう。お先にいきます。ほな、さいなら」と皆が泣き笑いするメッセージ。

数多くの葬儀を勤めてきた私ですが、Aさんの死を見つめた覚悟、自分のお墓や仏壇を購入しつつの闘病。その最後の締めくくり方は、死の覚悟の集大成でした。

通夜の日、葬儀会場の窓から美しい夕日が沈んで行きました。